- カマキリ -


肩越しの視線で
飛び出した真昼に
四角い空切り取った
刃で切り取った
緑の額でみんな隠したのは
気付かれたくないから
触れようとすれば
傷つけてしまうの
撫でるように傷つけたの
いっそもいでしまえばいい
なくなってしまえば
優しく愛せたのかな

ひとりでいたいから
形ある世界に
囚われるより君の
いない誰もいない所へ
せめて消え去りたい
食べられてしまいたい


どこへ行けばいいのだろう
何を欲しがれば
虚しさばかり狩り集めても
また同じ同じ同じ繰り返し

抜け殻になるまで干からびてしまえ
カラカラの体は空腹さえもないわからない
せめて玩具のような僕を笑わせておくれ
狂おしい程の君を愛せない体いらない
ただせめて
重なりたい食べられてしまいたい
そして君を食べればいいのですか?


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